滲出性中耳炎 について

ちくのう 花粉症 急性中耳炎 滲出性中耳炎 めまい  

 鼓膜の裏の中耳腔に液がたまり、きこえが悪くなる病気です。急性中耳炎は耳が痛いことが多いのですが、滲出性中耳炎の場合は熱もなく耳も痛がりません。

 滲出性中耳炎は急性中耳炎が治っていく過程でよく認められます。


急性中耳炎 → 滲出性中耳炎 → 治癒    


 そのため、ただ滲出性中耳炎があると言われてもあまり心配しないでください。急性中耳炎のあとの滲出性中耳炎は多くは自然に治って行きます。
それでも時にはなかなか治らない場合があります。

 こどもが返事をしない、テレビの音を大きくするなど時は知らないうちにこの病気になっている可能性がありますので耳鼻科を受診させて下さい。
        滲出性中耳炎の鼓膜 (左上方に水平面(meniscus)が透見される)


●治療について
 急性中耳炎の治る過程で現れる滲出性中耳炎の場合、急性中耳炎の原因であった鼻炎などがなおれば滲出性中耳炎も治っていきますから、炎症をひかせるような飲み薬が治療として選ばれます。
鼻炎、副鼻腔炎がある時はこれの治療することが滲出性中耳炎の治療になります。
 おおよその目安として、飲み薬、鼻の吸入などで3ヶ月以上滲出性中耳炎が治らないとき、そして聴力がかなり悪いとき(専門的には20から30デシベル)は鼓膜切開、鼓膜チューブの挿入、アデノイド切除などの治療法を考えますが、このあたりの判断は個々の子供の状況が違うため一概には決められません。お母さんと相談してきめていきたいと考えています。

質問 プールに行ってもいいのでしょうか。
 プールでの水泳は滲出性中耳炎がなおらない原因の一つと考えられています。できれば避けて欲しいのですが、子供がどうしても行きたいという希望が強ければ耳の状況をみながら許可することもあります。プールで悪化するようならやはりやめてもらう必要があります。小さな幼児が水遊びする程度なら問題ありません。

質問 こどもに「はなすすり」が多いのですが滲出性中耳炎と関係ありますか。
 こどもの「はなすすり」は滲出性中耳炎の大きな原因のひとつです。「くせ」になっている場合、すぐに完全にやめせることは難しいのですが、回数を減らすだけでも効果がありますから気長にやめさせる方向にもっていって下さい。鼻炎、副鼻腔炎があって「はなすすり」がある場合は鼻の治療がやはり大事です。

質問 もう何年も耳鼻科に通っているのに治りません。どうしたらいいでしょう?
 確かになかなか治らない場合があります。チューブも抜けるとすぐに再発する子供がいます。一般的には子供が10歳くらいになると滲出性中耳炎はほとんどが治ります。時には気長に治療することが必要です。

質問 鼓膜のチューブはいつ抜くのですか。
 鼓膜のチューブは入れてからおおよそ3ヶ月から1年くらいで自然に外に抜けてきます。鼓膜の穴も自然に塞がります。それまで待ちます。チューブが完全に鼓膜から離れてから、耳の穴の壁にくっついているのを取り除きます。

質問 滲出性中耳炎をほおっておいたら慢性の中耳炎になって後で耳の手術が必要になるのですか。
 正直に言えば、ほおって置かれた滲出性中耳炎が、大人になった時、聞こえの悪さを残すかどうか耳鼻科医の間でも結論が出ていません。だから必ずしも慢性中耳炎になって手術が必要になると言うわけではありません。過度に神経質になる必要はありません。ただし幼小児の期間に聞こえが悪いままだと、学校生活での不便、性格への影響は十分考えられますのでやはりちゃんとした治療が必要です。


      要点

  ・滲出性中耳炎に過度に神経質にならないでください
  ・はなすすりはやめさせて下さい
  ・鼻が悪いときはきちんと治療しましょう
  ・難治の場合、10歳くらいまで辛抱強く治療をつづけましょう


トップ  診療時間  医院の場所  院長略歴  耳鼻科の病気  資料室(文献、記事)